中高生の7割が不正アクセスで摘発——オンラインカジノ利用も急増の背景
警察庁が2026年2月26日に発表した統計によると、2025年に不正アクセス禁止法違反で摘発された20歳未満は81人(前年比9人増)となり、そのうち約7割を中高生が占めていることが明らかになりました。また、オンラインカジノを利用して摘発・補導された未成年者は27人(同24人増)と大幅に増加し、深刻な状況を示しています。
不正アクセス事件の実態:中高生が7割を占める
警察庁の発表によると、2025年に不正アクセス禁止法違反事件で摘発された20歳未満は81人で、前年から9人増加しました。これらの事件では、不正に入手したIDやパスワードを使用して企業のサーバーにアクセスするなどの手口が確認されています。
特に注目すべきは、摘発者の約7割が中高生だったという点です。これは、デジタルネイティブ世代である中高生が、高いIT技術を持ちながらも、その知識を不正な目的に使用してしまうケースが増加していることを示しています。
オンラインカジノ利用者の急激な増加
さらに深刻な問題として、オンラインカジノを利用して摘発・補導された20歳未満が27人(前年比24人増)と大幅に増加したことが挙げられます。このうち21人が中高生であり、未成年者のオンラインギャンブル参加が急速に広がっていることが判明しました。
警察当局は、オンラインカジノが詐欺など他の犯罪につながるリスクが高いとして、摘発を強化している状況です。記事によると、交流サイト(SNS)や暗号資産(仮想通貨)などインターネット関連技術の普及が、若年層による知識の悪用とネット上の非行行為増加につながっているとみられています。
匿名・流動型犯罪グループへの関与も深刻化
統計では、匿名・流動型犯罪グループ(匿流)によるとみられる資金獲得犯罪の摘発者が1322人に上ったことも明らかになりました。内訳は詐欺が最多の425人、窃盗が247人、強盗が116人となっています。
警察庁の担当者は、強盗事件について「末端の実行役として使われている」との見方を示しており、若年層が犯罪組織に利用される構造的な問題が浮き彫りになっています。強盗事件では、20歳以上を含めた全体の約4割を占めるという深刻な状況が報告されています。
デジタル技術普及の光と影
今回の統計が示すのは、デジタル技術の急速な普及が若年層に与える二面性です。一方では高度なIT技術を身につける機会が増えている一方で、その知識が不正な目的に悪用されるリスクも高まっています。
特にSNSや暗号資産といった新しい技術領域では、法的な知識や倫理観が追いついていない状況が見受けられます。また、オンラインカジノのような違法ギャンブルへのアクセスが容易になったことで、未成年者が犯罪に巻き込まれるケースが急増している実態が明らかになりました。
短期的影響:中高生による不正アクセス事件の増加は、教育現場でのデジタルリテラシー教育の緊急性を示しています。技術的なスキルと倫理観のギャップが拡大しており、早急な対策が必要です。また、オンラインカジノ利用者の急増は、家庭でのインターネット利用監視の重要性を浮き彫りにしています。
中長期的影響:デジタルネイティブ世代の犯罪への関与は、社会全体のサイバーセキュリティリスクを高める可能性があります。若年層が匿名・流動型犯罪グループの末端として利用される構造は、将来的により組織化された犯罪の温床となる危険性を含んでいます。教育システムの根本的な見直しと、技術倫理教育の体系化が急務です。
読者への示唆:保護者は子どものインターネット利用状況を定期的に確認し、学校と連携してデジタル倫理教育を強化することが重要です。また、企業はセキュリティ対策の見直しと、不正アクセス検知システムの強化を検討すべきでしょう。社会全体として、技術の進歩と倫理観の育成を両立させる教育体制の構築が求められています。

